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九州旅行(1)-福岡・元寇防塁跡

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午前8時半頃に新門司港に到着。
フェリー利用の難点は新門司着が早朝の午前5時かこの8時すぎの二者択一になることですね。
一便だと早すぎるし二便だとちょっと遅い…。7時ぐらいがベストなのですけどね。でもまあ、しょうがないので、今回はより新しい船で設備も充実している後発便を利用 (^_^;)

新門司から福岡市内へ高速道路でおよそ1時間。旅の主目的の観劇は午後4時半開演の夜公演ながら、その前にホテルのチェック・インを済ませ、なおかつシャワータイム&小休憩も確保したいとのニーズも求められ(汗)、そうすると思いの外時間がないもので、比較的短時間で回れて且つ福岡でしか見られないもの…と地図とにらめっこしていてふと目に付いたのが「元寇防塁」。相変わらずマニアックな着眼点ですが(汗)、同行人からはコレといった希望も出なかったのでお付き合いいただくことにしました (^^ゞ


元寇防塁はニ度の蒙古襲来に見舞われた鎌倉時代に、蒙古軍の上陸を阻止すべく博多湾沿岸に築いた石組みの防御塀。

記憶に新しい(?)所では平成13年(2001)のNHK大河ドラマ『北条時宗』に登場していますが(それでも7年も前ですか)、一度目の文永の役で甚大な被害を蒙った後に、再度の襲来をにらみ防備の要として九州在地の御家人等に命じて構築。その規模は西は今津から東は香椎までのおよそ20kmに及ぶ長大なものだったといわれ、現在もその遺構が福岡市内の各地に残されています。

で、まず手始めに訪ねてみたのが西の端の今津。


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地図や道路標識に従いどうにかたどり着きこの石碑を見つけたのですが、そのまま道なりに海岸べりへ出ても何も見当たらず…(-_-;)

「どこ?どこ?」と探し回るもわからず、やむなく車に戻ろうとした所で雨ざらしでほとんど消え掛けている地図盤を見つけ、海岸から少し離れた松林の道の奥にあるらしいことが判明。


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かれこれ20分くらい松林の中を彷徨い歩いてようやくそれらしきものと遭遇しましたが、どうも思い描いていたものとは違うと思っていたら、実物はここからさらに奥にありました。



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金網で覆われていて非常に撮りづらい上に、強い直射日光でコントラストの差も激しく何だかよくわからない写真になってしまいましたが、こちらがほぼ完全な姿で残っていると言われる今津元寇防塁。日向国と大隈国が普請を担当した地域で、遺構を元に整備復元された防塁がおよそ200mにわたり続いているそうです。松林の中にあって海岸からは少し離れており、この金網ですからどうもいまいちピンと来ませんけど… (-_-;)

上から見下ろす形なのも災いしているかもしれませんが、意外に高さがないように感じるのは(せいぜい1mぐらい)、下の方が土の中に埋まったままになっているためのようです(現地案内文によれば本来の高さは3mと)。

なお、この遺跡にたどり着くまでの道すがらには休憩所と兼用の展示施設(プッシュボタン式の映像資料もあり)も設けられていましたが、とりあえず私が往復した間には人っ子一人見かけず。

まあ、真夏の暑い盛りにわざわざ訪れるような所でもありませんけどね… (^^ゞ









さて、大汗かいて車に戻り、今度は福岡の市街地を目指し東へ向かいます。
途中「蒙古塚」なるものもあったようなのですが、車からでは見逃して通り過ぎてしまったようで、残念ながら今回はスルー。



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で、続いてやって参りましたのは「生の松原(いきのまつばら)」。



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こちらの防塁は海岸のそば近くで、目線に近い高さもありあますので、先ほどの今津よりはずっと臨場感があります。金網の位置がかなり手前なので随分遠いようにも感じますが、それでも全容を見通しやすいのでこれはこれで良いでしょう。

なお、ここ「生の松原」の防塁を担当したのは肥後国とされ、「蒙古襲来絵詞」の下巻冒頭で馬上の竹崎季長が通り過ぎる背景となっている防塁がどうやらコレのようです。だからでしょうね、防塁の前にその部分の「蒙古襲来絵詞」の模写のプレートが設置されていました(動画に収録)。







それはそうと、生の松原は地図の表示では海水浴場となっているのですが、付近にこれといった駐車場はなく、また道路上に標識が出ているもののその前後数百メートルに海岸に出られる車道がなかったりで、アクセスに大変苦労しました。結局、遥か手前(西寄りの)で車を降りて海岸へ出てテクテク砂浜を歩いたのですが、防塁遺跡は一番奥のどん突きで、何のことはない、少しばかり住宅街に入り込みますが、すぐ裏手まで簡単に車で入って来られたというオチ…。

土地勘がないとホント苦労します (~_~;)
今津でも生の松原でも予想以上にロスタイムが多くて、これ二つだけであとは昼食を摂ったらちょうど良いぐらいの時間になり、余裕があれば、市立博物館に金印でも見に…などと思っていたのですが、それどころじゃなくなってしまいました。


で、福岡であと見たものはと言えばホテルの部屋からのこの夜景。



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最上階海側のお部屋でしたので、博多埠頭のポートタワーもくっきりと。
中々綺麗な夜景でした (^^)v

で、翌朝の風景がこちら。



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望遠を利かせると福岡ドームも十分射程距離圏内(上の夜景の写真でいうと左端の方角です)。
結構名の知れたシティ・ホテルでこの眺望、朝食込みで一人一泊一万円はお値打ちモノ!
この手の運は今回の旅ではかなりツイていたようです (*^.^*)

ということで、あくまでも観劇メインだった福岡パートはお粗末ながらこれまで。
お次は未踏の地・熊本へと舞台は移ります~♪



【このページの写真&動画は平成20年8月14日に撮影したものです】




《メモ》
  今津 元寇防塁 【地図】
    福岡市西区今津長浜

  生の松原 元寇防塁 【地図】
    福岡市西区生の松原
by kiratemari | 2008-08-22 23:08 | └九州 | Trackback | Comments(0)

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