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初秋の大原散策vol.5 実光院

 
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魚山大原寺の下院・勝林院の僧院の一つ「実光院」。

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かつて勝林院には、「宝泉院」「普賢院」「理覚院」、そして「実光院」の4つの子院が存在しましたが、大正8年に普賢院・理覚院は実光院と併合され、その際に旧普賢院跡地の現在地に移転したとのことです(元の実光院は現在の大原陵の地にあった)。

こちらも美しい二つの庭園で知られる寺院なのですが、如何せん宝泉院の影に隠れて観光客の足も素通りしがち。現にかくいう私も次の機会に回そうかと思っていたのですが、門前に掲げられたこの貼り紙に釣られて、つい立ち寄ることになってしまいました (^_^;)

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「不断桜」については、既に こちらの記事 でアップ済みですので、そちらをご覧いただくとしまして、二つの庭園の内まず一つめ。


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客殿の南側に広がる心字の池を中心とした「契心園」。
旧普賢院の庭園だそうで、客殿に座って眺める池泉鑑賞式の庭園です。
客殿側を俗世、庭側を浄土に見立て、池の奥まった所にある滝口の近くには蓬莱石組が配され、築山の松は鶴、池の島は亀を表すという趣向。

なお、宝泉院同様、こちらでも拝観者にはもれなくお抹茶とお菓子が振舞われますが、お茶席が前後二列に配されていますので、後方でゆったりと額縁を楽しむのもよし、前方でじっくり眺めるもよし、各々の嗜好に合わせて鑑賞方法を選べるのが良いですね。もっとも、込み合う時期にはそう悠長なことも言ってられないでしょうけど… (^_^;)


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手水鉢の脇のベビーピンクの色合いが愛らしい秋海棠を始め、池の周りの至る所に彩りを添える花々が見られ、何とも優美な風情です。





さて一方、客殿の西側に広がるのは不断桜もある池泉回遊式の庭園。


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こちら側は旧理覚院の敷地で、併合後に作庭されたのだそうで、西の金毘羅山や小塩山を借景するために、庭木の高さも低く抑えてあることもあり、とても光を感じられる明るい作りになっています。履物も用意されているので、庭へ降りて不断桜を間近でじっくり観察したり、自由に歩いて見て回ることもできますよ。


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白の秋明菊にお馴染みの金木犀、真っ赤な実は梅もどきでしょうか?
しかし、この日最も目を引いたのはこちらのコムラサキでした。

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別称「コシキブ」とも言われますが、これはもちろん紫式部の娘「小式部内侍」に由来するもの。
世間一般ではこちらを「ムラサキシキブ」と呼ぶことが多いようですが、本物は野生のものが多く、実がもう少し大ぶりで身の付き方もばらけ気味…などと、同じ紫の実をつけ見た目はよく似ているようでも、実際は全くの別種なのだそうです。





ということで、秋の彩りを満喫できた実光院。
不断桜を楽しむ意味でも、特に秋から冬、そして春へと向かう季節に訪れたい場所ですね。


【このページの写真&動画は平成19年10月13日に撮影したものです】



《メモ》
  実光院 〈地図〉
   京都市左京区大原勝林院町187
   拝観料… 一般600円、小学生300円(抹茶・菓子付き)
   拝観時間…9:00-16:30
by kiratemari | 2007-10-26 19:04 | ├京都 | Trackback | Comments(2)
Commented by さくら at 2007-10-30 17:03 x
>手鞠さんへ
こんばんは〜
またまた素敵なお庭ですねぇ〜(*^^*)
わたし、秋海棠のあの色やかわいらしい花とか好きなので、大きなお写真で嬉しかったです。
他にも、秋明菊のふわふわした花びらとか、ムラサキシキブのグラデーションのような一房も…
どれもこれも秋がいっぱい感じられて、堪能させていただきました。
お写真を拝見しながら、きっとほんのり金木犀の香りにつつまれていたのだろうなぁ〜と妄想して幸せな気分になりました。
(* ̄▽ ̄*)ほわわん〜
Commented by 手鞠 at 2007-10-31 17:56 x
さくらさん、
秋海棠って本当可愛らしい花ですよね。
淡い色合いといい、あの形といい、赤ちゃんの帽子を思い浮かべてしまいます(^_^;)

これまでの日常生活では、秋の花といえば金木犀ぐらいのもので、コスモスですら身近で見かけることはなかったのですが、こうして見ると秋の花も色とりどり、種類も様々あって楽しいものですね。時期的に中途半端かとも思いましたが、中々どうして、紅葉前の実光院も結構オススメですよ。
次は季節を変えて再訪したいと思います o(^-^)o

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