勧修寺の菖蒲
勧修寺は「かんしゅうじ」「かんじゅじ」「かじゅうじ」など読み方がいろいろありますが、寺が正式の呼称としているのは「かじゅうじ」。
真言宗山階派大本山で、山号は亀甲山。
昌泰3年(900)、醍醐天皇が生母藤原胤子(宇多天皇妃)の追善のため創建され、外祖父・藤原高藤の諡号から「勧修寺」の名に。代々法親王が入寺する門跡寺院として栄えるも、戦国時代に戦火により焼失し衰退。その後、江戸時代に入り徳川家の援助に復興され、今日に至ります。
公家の「勧修寺流」は、この藤原高藤の流れを汲む家系で、朝廷の実務を司る弁官や摂関家家司を多く輩出。その職務上、代々数多くの日記を残していることから、俗に「日記の家」と称され、源平争乱期の貴重な史料の一つ『吉記』を記した吉田経房もこの家系になります。
とまあ、前置きはこのぐらいにして… (^_^;)
こちらの庭園の「氷室の池」の菖蒲が見頃との噂を小耳に挟み、場所も宇治から醍醐の道筋にあってこれはちょうど良いと立ち寄ってみたのですが…、ここに来てあいにくの雨模様に。それでも、青空も見えていたので、そのうち止むだろうと暢気に構えていたら、どんどん雨脚が強くなって来て、ちょっとしたドシャブリモードに。おかげで、ゆっくりと写真を撮ってられるような状態ではなくなってしまいました。
とりあえず、まだそう降りがきつくないうちに撮れた写真がこちら。
白に紫と色とりどりで艶やかなものです。
また、この池の中洲には鷺が生息していて、こうして身近に姿を見られることも(画像クリックで拡大表示可)。
菖蒲のおかげで、すっかり脇役に追いやられた感がありますが、この勧修寺ではむしろ、こうした「睡蓮」や「蓮」の方が有名なようです。
池のほとりに建つ「観音堂」。
この奥に「修行大師尊像」があり、この像の周りに配された霊石をめぐると、わざわざ四国まで行かなくても「八十八ヶ所めぐり」をしたことになるのだそうです (^_^;)
これらの石仏も「霊場めぐり」のものなのか?
順番が逆になってしまいましたが、中門を入ってすぐの所にある「宸殿」。
元は明正天皇の旧殿だったものを下賜されたのだそうです。
そして、宸殿と氷室の池の中間辺りにあったのが、樹齢350年といわれる山桃の老木。
実も生るには生っていましたが、まだ青々とした状態でした。
こちらも今週末ぐらいにはかなり色づいているかしら?
雨に降られながらの散策は、少々足許がおぼつかないものの、しっとりと濡れた菖蒲もまた風情があって良きもの。もっとも、あと半時ほどずらしていれば、雨上がりの散策を楽しめたのですけど… (^_^;)
ということで、勧修寺のお次は、京都市内の超メジャーなスポットに参ります。
【このページの写真は平成19年6月10日に撮影したものです】
by kiratemari
| 2007-06-14 20:19
| 関西探訪
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