『功名が辻』vol.28「出世脱落」
はや週の半ばというのに、未だに三連休ボケを引き摺っております (^^;)
思えば、この間の大河にしても、内容的にどうもピンボケのように感じる部分がままありましたが、あれも三連休の狭間のお休みモード仕様ってことだったのでしょうか?
さて、ようやく訪れた挫折の章。
実在の山内一豊なる人物の生涯からすれば、ここまでの所「良すぎ!」と思われたほどの扱いも、要は今回の修羅場(?)を際立たせるためだったのだろうと推測しますが…、
やっぱり、唐突すぎた印象が…(-_-;)
というのも、ドラマ内マジックと申しますか…、この『功名が辻』のように、歴史上は脇役どころか端役でしかない人物をメインに据えた場合、往々にして、その人物の存在価値を必要以上に高く見せてしまいがちに。
ここまでの一豊にしても、いつも秀吉に付きっきりで、一見、誰よりも真っ先に頼りにされているようにも描いて、なおかつ、その周辺にコレという人材も見えず…では、秀吉の一の家臣(というか子分?)との錯覚に陥らせるのも仕方のないことでしょう。
と、そこに、一豊一人のみが不当に低い論功行賞が行われた…と来て、これはよほど深い裏話でもあるのだろうと勘ぐってみれば…、官兵衛相手の秀吉の弁解を聞いてもイマイチ得心できず…。
「対徳川を見据えての、家臣達の動向を見極めるための試金石…」とのもっともらしいお説も、これまでの一豊夫妻との関係をかえりみると、かなり苦しいものが…。
一豊の愚痴もどきの中に出てきた光秀最期の件については、首を取ること自体を自ら拒否したのですから「何を今さら…」の話ですが、それより何より、千代のおかげで三法師を手なずけるのに成功し、これで秀吉は一気に主導権を握って、柴田勝家との頂上決戦にも勝利できたわけで…。
たとえ、ドラマ内限定の架空設定とはいえ、これ以上ない最大のお手柄に評価なしとは…、大いに矛盾したお話で… (-_-;)
しかも、仲良し(?)同僚の中村一氏や堀尾吉晴のお手柄話はろくすっぽ入れず、ましてや妻女の気働きもなく、それで先行していた一豊を追い抜いたばかりか、それぞれ2万石・1万7千石の城持ちになり、片や3千8百石止まりの一豊とは桁違いの格差…。これはもはや質の悪い嫌がらせとしか…。
いっそ、お市さま救出に失敗したことをもっとクローズ・アップして、その凄まじい私怨のせいと位置づけた方がよっぽど理に適っていたぐらいで…。
元々あるはずのない活躍で不用意に持ち上げた始末を、並の理屈でつけようとしても無理な話でからね…。
そして、少ない恩賞に「何クソー!」と奮起するどころか、この世の終わりのような顔をして家に引き籠もった一豊のその不甲斐ない有り様に、ついには業を煮やしたゴッドマザーこと法秀さまが超ド迫力の「喝!」という展開。
しかし、何なんでしょう…。
演じ手が熱演すればするほど、妙にサブ~いものを感じるのは…。
そもそも尼さんが「解脱」から一足飛びに「死」を勧めるなど、これこそ飛躍のしすぎというもので…。意味不明な論法は、どう料理しても説得力なし…ってことですかね。
ということで、今週もどうも乗り切れない内容だった中で、特に気になったことといえば…、
アバンタイトルでの秀吉47才のテロップに「まだ47才?」と思い、本編での一豊が明年40歳というセリフに「もう40才?」。
放映開始当初からすれば、随分マシになったとはいえ、演技力だけではどうしても補いのつかないこのギャップ…。改めて思うに、今回のキャスティング、各々の役へのはまり具合はともかく、トータル・バランスを見ると、やはりもう少し熟考の余地があったのではないかと… (-_-;)
ところで、前から一部で噂もされていましたが、これまで未登場の前田利家役に、一夜限りの特別出演という形で『利家とまつ』のあの方の再登板が決まったようで…(ソースは こちら や こちら )。
しかし、いきなり壮年での登場。
しかも、あの秀吉・家康との共演ですから…、正直、ミスマッチの方が大いに心配ですが…。
さらにもう一つ余談を…
久しぶりにNHKの公式サイトに行って、改めて キャストの系図 を眺めていて(放映開始当初と変わりありませんが)、今さらながら気がついたのですが…、
「何と! 明智光秀は小見の方の子供ってか?」
ドラマ上は光秀と濃姫は従兄妹との説を採用していたはずですが、これじゃあ異父兄妹になってしまいますよ (本当は兄の光綱から線を引っ張るつもりだったのでしょうが)。
まあ、いつまでも間違いを訂正しないまま公開し続けるのもどうかと思いますが(さすがに御注進のメールとか届いているでしょう)、それ以前に、掲載人物も大半が退場してしまっているのですから、いい加減、ここらで新規キャストに対応したものに差し替えたらどうなんでしょうかね。
思えば、この間の大河にしても、内容的にどうもピンボケのように感じる部分がままありましたが、あれも三連休の狭間のお休みモード仕様ってことだったのでしょうか?
さて、ようやく訪れた挫折の章。
実在の山内一豊なる人物の生涯からすれば、ここまでの所「良すぎ!」と思われたほどの扱いも、要は今回の修羅場(?)を際立たせるためだったのだろうと推測しますが…、
やっぱり、唐突すぎた印象が…(-_-;)
というのも、ドラマ内マジックと申しますか…、この『功名が辻』のように、歴史上は脇役どころか端役でしかない人物をメインに据えた場合、往々にして、その人物の存在価値を必要以上に高く見せてしまいがちに。
ここまでの一豊にしても、いつも秀吉に付きっきりで、一見、誰よりも真っ先に頼りにされているようにも描いて、なおかつ、その周辺にコレという人材も見えず…では、秀吉の一の家臣(というか子分?)との錯覚に陥らせるのも仕方のないことでしょう。
と、そこに、一豊一人のみが不当に低い論功行賞が行われた…と来て、これはよほど深い裏話でもあるのだろうと勘ぐってみれば…、官兵衛相手の秀吉の弁解を聞いてもイマイチ得心できず…。
「対徳川を見据えての、家臣達の動向を見極めるための試金石…」とのもっともらしいお説も、これまでの一豊夫妻との関係をかえりみると、かなり苦しいものが…。
一豊の愚痴もどきの中に出てきた光秀最期の件については、首を取ること自体を自ら拒否したのですから「何を今さら…」の話ですが、それより何より、千代のおかげで三法師を手なずけるのに成功し、これで秀吉は一気に主導権を握って、柴田勝家との頂上決戦にも勝利できたわけで…。
たとえ、ドラマ内限定の架空設定とはいえ、これ以上ない最大のお手柄に評価なしとは…、大いに矛盾したお話で… (-_-;)
しかも、仲良し(?)同僚の中村一氏や堀尾吉晴のお手柄話はろくすっぽ入れず、ましてや妻女の気働きもなく、それで先行していた一豊を追い抜いたばかりか、それぞれ2万石・1万7千石の城持ちになり、片や3千8百石止まりの一豊とは桁違いの格差…。これはもはや質の悪い嫌がらせとしか…。
いっそ、お市さま救出に失敗したことをもっとクローズ・アップして、その凄まじい私怨のせいと位置づけた方がよっぽど理に適っていたぐらいで…。
元々あるはずのない活躍で不用意に持ち上げた始末を、並の理屈でつけようとしても無理な話でからね…。
そして、少ない恩賞に「何クソー!」と奮起するどころか、この世の終わりのような顔をして家に引き籠もった一豊のその不甲斐ない有り様に、ついには業を煮やしたゴッドマザーこと法秀さまが超ド迫力の「喝!」という展開。
しかし、何なんでしょう…。
演じ手が熱演すればするほど、妙にサブ~いものを感じるのは…。
そもそも尼さんが「解脱」から一足飛びに「死」を勧めるなど、これこそ飛躍のしすぎというもので…。意味不明な論法は、どう料理しても説得力なし…ってことですかね。
ということで、今週もどうも乗り切れない内容だった中で、特に気になったことといえば…、
アバンタイトルでの秀吉47才のテロップに「まだ47才?」と思い、本編での一豊が明年40歳というセリフに「もう40才?」。
放映開始当初からすれば、随分マシになったとはいえ、演技力だけではどうしても補いのつかないこのギャップ…。改めて思うに、今回のキャスティング、各々の役へのはまり具合はともかく、トータル・バランスを見ると、やはりもう少し熟考の余地があったのではないかと… (-_-;)
ところで、前から一部で噂もされていましたが、これまで未登場の前田利家役に、一夜限りの特別出演という形で『利家とまつ』のあの方の再登板が決まったようで…(ソースは こちら や こちら )。
しかし、いきなり壮年での登場。
しかも、あの秀吉・家康との共演ですから…、正直、ミスマッチの方が大いに心配ですが…。
さらにもう一つ余談を…
久しぶりにNHKの公式サイトに行って、改めて キャストの系図 を眺めていて(放映開始当初と変わりありませんが)、今さらながら気がついたのですが…、
「何と! 明智光秀は小見の方の子供ってか?」
ドラマ上は光秀と濃姫は従兄妹との説を採用していたはずですが、これじゃあ異父兄妹になってしまいますよ (本当は兄の光綱から線を引っ張るつもりだったのでしょうが)。
まあ、いつまでも間違いを訂正しないまま公開し続けるのもどうかと思いますが(さすがに御注進のメールとか届いているでしょう)、それ以前に、掲載人物も大半が退場してしまっているのですから、いい加減、ここらで新規キャストに対応したものに差し替えたらどうなんでしょうかね。
by kiratemari
| 2006-07-19 19:53
| テレビ
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Comments(2)
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by
bluecat at 2006-07-20 14:29
手鞠さん、こんにちは~(^^)
私も今まで必要以上に活躍させといて、
いきなりこの仕打ちでは、いかんせん不自然すぎる!
と思いましたね(^_^;)
唯一?の失態と言えば、
お市の方を救出できなかったことなので、
このへんを秀吉がどう思っているか?をもっと表現しないと!
しかも、初めて?の挫折で、めっぽうヘタレる一豊にも
幻滅してしまいました(>_<)
しかしやっとキャストの実年齢と、
演じる登場人物の年齢が同じくらいになってきたみたいですが、
それでもまだ違和感がありますね。。。
私も今まで必要以上に活躍させといて、
いきなりこの仕打ちでは、いかんせん不自然すぎる!
と思いましたね(^_^;)
唯一?の失態と言えば、
お市の方を救出できなかったことなので、
このへんを秀吉がどう思っているか?をもっと表現しないと!
しかも、初めて?の挫折で、めっぽうヘタレる一豊にも
幻滅してしまいました(>_<)
しかしやっとキャストの実年齢と、
演じる登場人物の年齢が同じくらいになってきたみたいですが、
それでもまだ違和感がありますね。。。
0
bluecatさん、こんばんは~♪
前々から秀吉も腹の底では一豊のことを軽んじているふうに描いてはいましたが、同僚二人がアレなだけに、この格差には首をひねらざるをえませんよね。まあ、お市の方の救出失敗を責めるにしても限界がありますし、手っ取り早いところで、それ以上の重大な失策を捏造してしまってもよかったような…(それはそれで叩きの餌食になりますけど)。
今回のヘタれ一豊くんは、窓際というより、打たれ弱い現代の若者に通じるものを感じました。とても40才目前には見えない所が痛かったかな?(実年齢はそれ以上らしいですが)
しかし、一豊といい、秀吉といい、戦国武将にはマザコンが多かったとか?
前々から秀吉も腹の底では一豊のことを軽んじているふうに描いてはいましたが、同僚二人がアレなだけに、この格差には首をひねらざるをえませんよね。まあ、お市の方の救出失敗を責めるにしても限界がありますし、手っ取り早いところで、それ以上の重大な失策を捏造してしまってもよかったような…(それはそれで叩きの餌食になりますけど)。
今回のヘタれ一豊くんは、窓際というより、打たれ弱い現代の若者に通じるものを感じました。とても40才目前には見えない所が痛かったかな?(実年齢はそれ以上らしいですが)
しかし、一豊といい、秀吉といい、戦国武将にはマザコンが多かったとか?
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