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『功名が辻』vol.27「落城の母娘」

去り行くキャラあれば、現れ来るキャラあり…。
1年の折り返し地点を過ぎたばかりの7月第1週。前半用にばら撒いておいた布石の回収もあらかた済み、その最後の総ざらいに、次回から(?)の後半戦に向けての燃料の仕込みもぼちぼち始める、いわば区切りの1回といったところでしょうか。



 
「まだ引っ張るか?」の吉兵衛話。
しかし、たきの自害にはどうも後味がすっきりとしません。これが単に吉兵衛弟・吉蔵の登場のきっかけのためだけとしたら、あまりにも安直にすぎるというものです。どこまで千代を愚妻化すれば気が済むのか…。自分は散々泣き喚いてすっきりしたものだから、たきの方も当然吹っ切れたものと思い違いでもしたのか? 

だいたい前回出てきた宇治の実家を見る限り、女一人のわび住まいで、およそ身寄りらしきものはいなさそうな雰囲気、この戦国の世に、女が独力で暮らしを立てて行くなど、並大抵のことではないでしょう。

引き続き山内家に仕えるのはさすがにつらすぎるとしても、別の働き口を世話するぐらいのことは思い遣って然るべきところ。もしくは、法秀さまのところに預けるなどして、最終的には出家して亡き人の菩提を弔う…という道も選択肢の一つとしてあり得たのではないでしょうか。

そこら辺りは、この後のお市様の身の処し方とダブらせる意図があってのことかもしれませんが、先だっての濃姫や光秀の妻子の最期、果ては後年の細川ガラシャや淀殿のたどる末路を鑑みると、制作者側に「殉死や自害こそ美徳」との思い込みが少なからずあるような気がして、少々懸念を覚えます。


それはさておき、今回のメインと言うべきはそのお市&勝家の退場劇。
しかし、これも前回の吉兵衛の死が鮮烈すぎたせいでしょうか、さほど心を動かされることはありませんでした。

城を枕にしての爆死も、今や語り草となっている昨年のドッカーン!に、今年もありました!松永弾正の茶釜との心中を思えば…、存外あっさりとしたもので…。
せめて、柴田勝家の人となりを信長時代から、少なくとも他の重臣らとの区別がはっきりとつくぐらいに描き込んでおけば、また印象も違ったのでしょうけど…。

この同じ轍を踏みそうなのが、今回こぞって登場した「賤ヶ岳七本槍」と称される秀吉子飼いの若き将たち。既に顔見世済みの加藤清正はともかく、後はどれが誰やら…(汗)。もっとも、山内家メインの物語の展開上、彼らの影響力などそう大したものではないかもしれませんが…。

それと、この日のためにわざわざ絡ませておいたお市と千代の関係も、結局、中途半端に終わってしまった感が。「自分の来し方をじっと見守ってきた…」というあのパッチーク打掛にしても、よくよく考えてみれば、小谷落城後に手元に届けられたもので、彼女の波乱の生涯の半分も見たとは言えない代物ですし…。

やっぱり、史実ではちょっとありえないような交流を持たせるには、よほどの工夫を凝らさない限り、見る側の先入観も相まって、どうしてもとって付けたような印象は免れないということですね。


ということで、新旧入れ替えが特に顕著だった今回は、先述の吉蔵と七本槍に加え、石田三成&大人の茶々も堂々の初登場。
三成と一豊のツーショットは懐かしい反面(元就&隆元)、両者の年代が逆転している辺りに、少なからず違和感も覚えましたが…(これは実年齢が逆の茶々と千代の場面でも)。

まあ、放映開始当初にさんざん「高齢キャスト!」とボヤいていたのも、回を追うごとに馴染んで来ましたから、そう大した問題ではない気もしますが、それでも…、二人とももう少し若い方がこちらとしても入り込みやすかった…かな?
by kiratemari | 2006-07-12 19:48 | テレビ | Trackback | Comments(2)
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Commented by bluecat at 2006-07-13 14:36
実は前回の吉兵衛の最期は観損ねてしまいました!
今回の冒頭、いきなりたきが自害してしまったのには違和感が・・・。
確かに女一人生きていくのにはつらい世の中ではあったでしょうが。
自害を救えなかった千代は相も変わらず愚妻みたい。
賤ヶ岳七本槍、私にも誰が誰やら???でございました(>_<)
Commented by 手鞠 at 2006-07-13 20:25 x
bluecatさん、吉兵衛の最期を見逃されたのですか? それは残念!
でも、総集編でも絶対やると思いますから、まだチャンスはありますよ。

たきの自害はやはり納得できませんね。
残された妻が夫(恋人)の菩提を弔うのは、何も『平家物語』の世界に限ったことではないと思いますし、何としても生き抜いてもらいたかったと…。

しかし、賤ヶ岳七本槍、彼らの個人名がドラマ中で明らかにされる日は来るのか???

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