『功名が辻』vol.2「決別の河」
第一回からすると、かなり落ち着いて来た感のあった第二回。
問題の信長殿の出番&セリフが控え目だったことも幸いして(汗)、今回はまあ、じっくりとドラマを楽しむこともできました。が、ツッコミ所が減った分、中身の平々凡々さがハッキリしてきたようにも思われましたけど…。
原作にはない千代の幼少期はもちろん脚本家のオリジナル。
しかし、こうも始めから一豊と絡ませて、互いを運命の赤い糸で結ばれた相手に仕立てようとする作りは、二人の年齢差を考えるとどうもイマイチしっくりとは来ない気がします。一豊役の上川さんがいくら頑張って若く作っていても、少女・千代役の彼女との親子ほどの年の差は如何ともし難く、そこに下手に恋愛感情を想起させるような設定が果たして必要だったものかと、どうしても疑問に思ってしまいます。
その上、キャスト交代後の終盤には、この二人に竹中半兵衛を加えた三角関係風味までしのばせてみたり…。まあ、これは、天才軍師(?)竹中半兵衛が秀吉の下についたのは、一豊&千代の功(?)という展開に持ち込むための布石でしょうし、半兵衛殿はせいぜい千代のお兄様キャラとして、二人の縁結び役にでもなるものと予想しますが…。
三角関係といえば、信長&濃姫&光秀という組み合わせもそういうことになるらしいですね(濃姫と光秀が従兄妹というのは初耳だったけど)。今回は顔見世のみでしたが、何か腹に一物ありそうに見えた光秀。もう少し適齢のキャストなら結構そそられる設定ですが、あの面子ではね…(以後自粛)。
それにしても、まだ二回が終わった所ですが、このドラマの真の主人公は、当面は藤吉郎こと秀吉ということになりそうですね。うまい役者さんなので、十分その任に堪えうるとは思いますが、ただ、うまい分、老醜をさらす晩年の秀吉をどう演じるかも大よそ想像がついてしまい(寧々さんもね)、良く言えば堅実、その反面、意外性に乏しく、さほど視聴意欲を掻き立てられない部分もあります。むしろ、必死に若作りしている今の方が、役者の真骨頂かも?(笑)
それと、ここにきて少々危惧が膨らんできたのは、あまりにその展開が悪夢の『利家とまつ』に酷似していること。今回の大河には前田利家を出さない替りに、その代役を全部一豊がこなす…なんてことにならないかと、ちょっと心配になってきました。何せ、一豊の場合、あまりに手柄を上げすぎると、24万石クラスの大名で終わる結末との整合性がとれなくなってしまいますから…(汗)。
さて、いよいよ次回から大人になった千代ちゃんが本格的に登場。
まずは『ロミオとジュリエット』のような立場に置かれた一豊との恋の行方がメインとなるのでしょうか?
問題の信長殿の出番&セリフが控え目だったことも幸いして(汗)、今回はまあ、じっくりとドラマを楽しむこともできました。が、ツッコミ所が減った分、中身の平々凡々さがハッキリしてきたようにも思われましたけど…。
原作にはない千代の幼少期はもちろん脚本家のオリジナル。
しかし、こうも始めから一豊と絡ませて、互いを運命の赤い糸で結ばれた相手に仕立てようとする作りは、二人の年齢差を考えるとどうもイマイチしっくりとは来ない気がします。一豊役の上川さんがいくら頑張って若く作っていても、少女・千代役の彼女との親子ほどの年の差は如何ともし難く、そこに下手に恋愛感情を想起させるような設定が果たして必要だったものかと、どうしても疑問に思ってしまいます。
その上、キャスト交代後の終盤には、この二人に竹中半兵衛を加えた三角関係風味までしのばせてみたり…。まあ、これは、天才軍師(?)竹中半兵衛が秀吉の下についたのは、一豊&千代の功(?)という展開に持ち込むための布石でしょうし、半兵衛殿はせいぜい千代のお兄様キャラとして、二人の縁結び役にでもなるものと予想しますが…。
三角関係といえば、信長&濃姫&光秀という組み合わせもそういうことになるらしいですね(濃姫と光秀が従兄妹というのは初耳だったけど)。今回は顔見世のみでしたが、何か腹に一物ありそうに見えた光秀。もう少し適齢のキャストなら結構そそられる設定ですが、あの面子ではね…(以後自粛)。
それにしても、まだ二回が終わった所ですが、このドラマの真の主人公は、当面は藤吉郎こと秀吉ということになりそうですね。うまい役者さんなので、十分その任に堪えうるとは思いますが、ただ、うまい分、老醜をさらす晩年の秀吉をどう演じるかも大よそ想像がついてしまい(寧々さんもね)、良く言えば堅実、その反面、意外性に乏しく、さほど視聴意欲を掻き立てられない部分もあります。むしろ、必死に若作りしている今の方が、役者の真骨頂かも?(笑)
それと、ここにきて少々危惧が膨らんできたのは、あまりにその展開が悪夢の『利家とまつ』に酷似していること。今回の大河には前田利家を出さない替りに、その代役を全部一豊がこなす…なんてことにならないかと、ちょっと心配になってきました。何せ、一豊の場合、あまりに手柄を上げすぎると、24万石クラスの大名で終わる結末との整合性がとれなくなってしまいますから…(汗)。
さて、いよいよ次回から大人になった千代ちゃんが本格的に登場。
まずは『ロミオとジュリエット』のような立場に置かれた一豊との恋の行方がメインとなるのでしょうか?
by kiratemari
| 2006-01-17 19:05
| テレビ
|
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Comments(6)
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ともp
at 2006-01-18 11:55
x
手鞠様、こんにちは。
「功名が辻」ですが、別の番組をみていたため、まだ見ていません。
でも、手鞠様のご感想から察するに、見ても見なくてもよいようなもののようですね。
光秀と濃姫がいとこというのは、確かちゃんとした文献で証明されてはいませんよね。親戚らしいという話はありますが…。信長&濃姫&光秀の三角関係は、司馬さんの「国取り物語」がそんな設定をとっていたような…。なにしろ原作が短いですから、司馬さんの他の本からひっぱってきたり、作者オリジナルをいれたりしないといけないのでしょう。
今回の大河、確かに「利家とまつ」に似ていますよね。「功名が辻」のほうが原作ははるかに古いですが、ドラマ化はあちらのほうが先だから、二番煎じになりそうですよね。それにあちらは加賀百万石だし、どうしても見劣りしてしまいますよね。
手鞠様のご懸念通り今回は前田利家はでてこないか、でてきてもちょい役のような気がします。また本当の意味で秀吉の片腕だった秀長は「利家とまつ」同様、今回もでてこないようですね。
主人公をめだたせるために、歴史上の重要人物をださないのは、邪道のような気がするのですが、どうなのでしょう…。
「功名が辻」ですが、別の番組をみていたため、まだ見ていません。
でも、手鞠様のご感想から察するに、見ても見なくてもよいようなもののようですね。
光秀と濃姫がいとこというのは、確かちゃんとした文献で証明されてはいませんよね。親戚らしいという話はありますが…。信長&濃姫&光秀の三角関係は、司馬さんの「国取り物語」がそんな設定をとっていたような…。なにしろ原作が短いですから、司馬さんの他の本からひっぱってきたり、作者オリジナルをいれたりしないといけないのでしょう。
今回の大河、確かに「利家とまつ」に似ていますよね。「功名が辻」のほうが原作ははるかに古いですが、ドラマ化はあちらのほうが先だから、二番煎じになりそうですよね。それにあちらは加賀百万石だし、どうしても見劣りしてしまいますよね。
手鞠様のご懸念通り今回は前田利家はでてこないか、でてきてもちょい役のような気がします。また本当の意味で秀吉の片腕だった秀長は「利家とまつ」同様、今回もでてこないようですね。
主人公をめだたせるために、歴史上の重要人物をださないのは、邪道のような気がするのですが、どうなのでしょう…。
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ともpさま、こんばんは~♪
原作にないエピソードを同一作者の他作品から移植するというのはわりとよくある手法ですものね。信長&濃姫&光秀の三角関係という話もそこから採っているのならある意味納得ですが、某所で見かけた脚本家さんのインタビュー記事では、さも自分のオリジナル設定のような表現をされているのがちょっと気になりますね。
秀長は、そう言えば今回も発表済みキャストには名前がありませんでしたね。利家の時は秀吉との関係もどこか対等に近いものがあったので、あえて登場させなかったと理解できましたが、今回は完全な臣下ですからね。秀吉と一豊との隔たりを表すためにも、名補佐官の秀長は出して然るべきだったでしょうに…。
原作にないエピソードを同一作者の他作品から移植するというのはわりとよくある手法ですものね。信長&濃姫&光秀の三角関係という話もそこから採っているのならある意味納得ですが、某所で見かけた脚本家さんのインタビュー記事では、さも自分のオリジナル設定のような表現をされているのがちょっと気になりますね。
秀長は、そう言えば今回も発表済みキャストには名前がありませんでしたね。利家の時は秀吉との関係もどこか対等に近いものがあったので、あえて登場させなかったと理解できましたが、今回は完全な臣下ですからね。秀吉と一豊との隔たりを表すためにも、名補佐官の秀長は出して然るべきだったでしょうに…。
手鞠さん、こんにちは♪TBありがとうございました。
「光秀と濃姫はいとこ同士」というのは、同じ司馬さんの小説「国盗り物語」から題材を取っているのだと思います。そして確かに、「国盗り物語」では光秀と信長と濃姫は三角関係っぽく描かれていました。
でも光秀の出自ははっきりわかっていないというのが真相のようですね。
「秀吉」、初回はかなり違和感がありましたが今回はだいぶ慣れました。若作りも板についてきたというか…。半兵衛が一豊と千代にどう絡んでくるか楽しみだったりします。
「光秀と濃姫はいとこ同士」というのは、同じ司馬さんの小説「国盗り物語」から題材を取っているのだと思います。そして確かに、「国盗り物語」では光秀と信長と濃姫は三角関係っぽく描かれていました。
でも光秀の出自ははっきりわかっていないというのが真相のようですね。
「秀吉」、初回はかなり違和感がありましたが今回はだいぶ慣れました。若作りも板についてきたというか…。半兵衛が一豊と千代にどう絡んでくるか楽しみだったりします。
えりかさん、こんばんは~♪
光秀といえば謎多き人物ですものね。出自がはっきりとわからないだけに、本能寺で信長を討つに至る動機づけの一つとして、三角関係を組み込むのはまあ「有り」でしょう。ただ、今回の大河の場合、あの信長さんだと大して濃姫への執着心も感じられないので、果たして三角関係というのがうまく成り立つのかどうか…???
半兵衛殿に関しては、ただの「良い人」で終わらなければいいですけどね(笑)。
光秀といえば謎多き人物ですものね。出自がはっきりとわからないだけに、本能寺で信長を討つに至る動機づけの一つとして、三角関係を組み込むのはまあ「有り」でしょう。ただ、今回の大河の場合、あの信長さんだと大して濃姫への執着心も感じられないので、果たして三角関係というのがうまく成り立つのかどうか…???
半兵衛殿に関しては、ただの「良い人」で終わらなければいいですけどね(笑)。
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ともp
at 2006-01-20 07:13
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手鞠様、おはようございます。
また、えりか様、私のあやふやな知識をフォローして下さりありがとうございました。「国盗り物語」は大昔大河ドラマになったときに一度読んだっきりでしたので、自信がなかったのです。
ところで、手鞠様、大石さん、例の三角関係は、自分のオリジナルとおっしゃっていたのですか?大石さんは、2005年のテレ東時代劇「国盗り物語」に宮川一郎さんとともに脚本家として参加していたので、「国盗り物語」を読んでいないわけがないのですが…。もしかしたら、昼メロのようなドロドロの三角関係になるのかも知れませんね。それなら立派なオリジナルです。
また、配役には注文をつけない大石さんが、どうしてもとこだわった配役が、坂東三津五郎丈の光秀と、三谷幸喜さんの足利義昭だそうです。そしてこの二人には男色を思わせるシーンもあるのだとか。このへんが本当の大石オリジナルになりそうですね。
あと、私がこのお話で心配しているのが、千代のへそくりで名馬を買うシーンです。どうやって視聴者に名馬とわからせるのでしょう?NHKのCG班がまた変なことをしないでしょうか?白い光がどかーんとなって白馬が現れるような…。
また、えりか様、私のあやふやな知識をフォローして下さりありがとうございました。「国盗り物語」は大昔大河ドラマになったときに一度読んだっきりでしたので、自信がなかったのです。
ところで、手鞠様、大石さん、例の三角関係は、自分のオリジナルとおっしゃっていたのですか?大石さんは、2005年のテレ東時代劇「国盗り物語」に宮川一郎さんとともに脚本家として参加していたので、「国盗り物語」を読んでいないわけがないのですが…。もしかしたら、昼メロのようなドロドロの三角関係になるのかも知れませんね。それなら立派なオリジナルです。
また、配役には注文をつけない大石さんが、どうしてもとこだわった配役が、坂東三津五郎丈の光秀と、三谷幸喜さんの足利義昭だそうです。そしてこの二人には男色を思わせるシーンもあるのだとか。このへんが本当の大石オリジナルになりそうですね。
あと、私がこのお話で心配しているのが、千代のへそくりで名馬を買うシーンです。どうやって視聴者に名馬とわからせるのでしょう?NHKのCG班がまた変なことをしないでしょうか?白い光がどかーんとなって白馬が現れるような…。
ともp様、例の三角関係の話はガイド本か何かに載ったものの一部を書き写されたものを見たもので、脚本家のオリジナルと明言されていたわけではありませんが、そう読み取れる内容でした。いずれにせよ、昼メロ調の展開だけは御免蒙りたいところですね… (--;)
えー! 足利義昭と光秀が○色ですって? それは…、見たいような見たくないような…(^^;)
馬の駄馬・名馬の区別って一般人にはちょっと難しいですね。せいぜい馬体の大きさぐらいでしか判別できないような…。さすがにドカーンはないと思いますよ(笑)。
えー! 足利義昭と光秀が○色ですって? それは…、見たいような見たくないような…(^^;)
馬の駄馬・名馬の区別って一般人にはちょっと難しいですね。せいぜい馬体の大きさぐらいでしか判別できないような…。さすがにドカーンはないと思いますよ(笑)。
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