人気ブログランキング |

しまなみ&大分の旅(2)-臼杵

c0057946_2221148.jpg




 
さて、九州上陸は大分県の臼杵から。
今回の旅を計画するに当たって、最上位に位置づけていたのがこの地の国宝・臼杵石仏。
一昨年夏の旅行の際に、心惹かれながらスケジュール的に外さざるをえなかった、そのリベンジです (^_^;)


c0057946_2203639.jpg
臼杵港から車で20分ほどで到着。
海岸からそう離れているわけでもないのに、もうすっかり山の中といった風情です。

臼杵石仏は大きく4つのエリアに分かれていて(配置については 公式HP上のマップ を参照のこと)、順番に一巡りする形になっています。



(1)ホキ石仏第二群

c0057946_2213027.jpg
「ホキ」=「崖」を意味し、切り立った崖の壁面に多くの仏像群が彫り出されています。



c0057946_2224654.jpg

第一龕:阿弥陀如来及び両脇侍像
阿弥陀如来を中心に左に勢至菩薩、右に観音菩薩。



c0057946_2232580.jpg
磨崖仏というと漠然と雨ざらしの洞穴みたいな所を想像しますが、臼杵では石仏の保護のためもあってこうした鞘堂のようなものが設えられています。なので、普通にお寺さんの御堂にお参りする感じですね。

また、この地の石仏群はいったい何時・誰が・何のために作った(作らせた)のか明確な史料は残っていません。一説にこの辺りを治めていた長者が亡き娘の菩提を弔うために彫らせたという伝承もありますが、その時代設定が遠く飛鳥時代にまで遡り(聖徳太子の父用明天皇の即位前)、仏像の様式などから推測される平安時代後期~鎌倉時代の作とは大きな隔たり生じ、よって伝承そのままとは申せませんが、それでもまあ、長者に近い相応の力を持つ人物の旗振りで始まった事業なのだろうと思われます。


c0057946_224186.jpg


c0057946_225925.jpg




(2)ホキ石仏第一群

c0057946_2253880.jpg
順序が逆のようですが、二群の次に第一群。


c0057946_226894.jpg
第四龕:地蔵菩薩及び十王像
中央の半跏のものが地蔵菩薩で、左右に亡者の罪を裁き救済するという十王像が配されています。



c0057946_2264475.jpg
第三龕:大日如来及び諸尊像



c0057946_227877.jpg
第二龕:如来三尊坐像
左から薬師・阿弥陀・釈迦の三如来像。



c0057946_22271964.jpg
画像が小さくてちょっと見づらいと思いますが、それぞれの像の台座に四角や丸の孔が開いているのは願文や経巻を納めるためのものと見られています。



c0057946_2274743.jpg
ホキ石仏第一群の鞘堂。




(3)山王山石仏

c0057946_2283474.jpg
如来及び両脇侍如来像。
一番こじんまりとしたエリアで先の二群と違い石仏もこの三躯のみ。
なお、これだけ撮影し忘れて鞘堂の画像はありません m(__)m



c0057946_2293525.jpg




(4)古園石仏

c0057946_22101250.jpg


c0057946_22104434.jpg
左右に12躯の石仏を従え真ん中にどっしりと鎮座する大日如来。


c0057946_22111252.jpg


c0057946_22333998.jpg
臼杵石仏の中でも最高傑作の一つに挙げられるものですが、長年の風水害により仏頭が落下し、平成6年(1994)に保存修復作業が完了するまでは台座の上に置かれたままにされていたという傷ましい過去も。

元々、この辺りの山は阿蘇山の噴火による溶岩が固まってできた比較的柔らかい石質(凝灰岩)で、それゆえに彫刻しやすかった反面、脆く崩れやすいという弊害もあり、とりわけ地下水の湿潤や大雨の際に浸水の影響を受けやすい像の下部の崩落が著しかったようです。

しかし、古いものでは1000年以上の時を経ていると思えば、これほどしっかりとした形で残っていること自体むしろ奇跡に近いことなのではないかと。現在は様々な工夫を凝らした保存処理が行われ、次代に伝え残す努力がなされていますが、これまでの1000年よりさらに難しい次の100年になるかもしれませんね。




c0057946_22114251.jpg
こちらは古園石仏の前から見た周辺の風景。




c0057946_22121740.jpg
そして、そちら側から見る古園石仏の鞘堂。
石仏群の観覧だけなら、ゆっくり回っても30分ぐらいでしょうか。
多少アップダウンはありますが、参道はきれいに整備されていますので、わりあい歩きやすかったです。

それにしても、「国宝」ということで多くの観光客でごった返しているのでは?との一抹の不安もあったのですが、実にのどかな田園風景の中にひっそりと佇む緑豊かな癒しのスポットでした。まあ、翌日が暦上は平日だったのも大きかったかもしれませんが。

ということで、つつがなく臼杵石仏観覧を終え大分市内へ。
この日は結局、大きな観光スポットは大山祇神社と臼杵石仏だけでしたので、概ね予定通りにスケジュールを消化でき、宿にチェックインする前に日帰り温泉に立ち寄る余裕も。


c0057946_22131046.jpg
部屋から沈む夕日が見られたということからも推して図るべし(笑)。


c0057946_22133083.jpg

もっとも、前夜が車中泊で熟睡は難しかろうと眠くなりそうな昼間にフェリー移動を挿入したり、今回はなるべく詰め込みすぎず快適な旅というのを目指していましたので、一日目はまず無難にクリア。

しかし、旅はまだ始まったばかりです (^^ゞ



【このページの写真は平成22年4月29日に撮影したものです】



《メモ》
  国宝 臼杵石仏 【地図】
   大分県臼杵市深田804-1
   TEL:0792-65-3300
   拝観料… 大人530円、小中学生260円
   拝観時間… 6:00-19:00(10~3月は18:00まで)
by kiratemari | 2010-05-20 22:41 | └九州 | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : https://kiratemari.exblog.jp/tb/14421415
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。

「きらめきの刹那」 別館  花や史跡の探訪記録や源平&時代物ドラマ話など何でもござれの雑記帳


by kiratemari

プロフィールを見る
更新通知を受け取る

ブログパーツ

最新の記事

京都府立植物園「朝顔展」
at 2019-08-09 20:37
佐用町 南光ひまわり祭り
at 2019-08-01 20:34
八条ヶ池
at 2019-07-17 20:44
般若寺
at 2019-07-04 20:18
萬葉植物園
at 2019-06-19 21:06
春日大社
at 2019-06-18 20:03
城北菖蒲園
at 2019-06-14 19:33

リンク

カテゴリ

お知らせ
歴史語り
「きらめきの刹那」関連
書籍
テレビ
エンターテイメント
グルメ
関西探訪
├京都
├大阪
├兵庫
├奈良
├滋賀
└和歌山
旅の記録
├東北
├関東
├中部
├北陸
├四国
├中国
└九州
お出かけ
つれづれ

タグ

(623)
(265)
(159)
(130)
(119)
(111)
(92)
(86)
(63)
(47)
(41)
(40)
(34)
(30)
(23)
(21)
(20)
(17)
(11)
(8)

最新のコメント

ちゃんちゃんさん、こんば..
by 手鞠 at 17:17
見事な藤ですね。 ..
by ちゃんちゃん at 21:33
ちゃんちゃんさん、こんば..
by 手鞠 at 17:25
藤、めっちゃ綺麗ですね!..
by ちゃんちゃん at 16:38
中綱湖の桜は前日はまだほ..
by 手鞠 at 18:19
 中綱湖の桜や荻町集落の..
by ちゃんちゃん at 07:55
ちゃんちゃんさん、こんに..
by 手鞠 at 14:25
白山桜あじさい苑の桜は見..
by ちゃんちゃん at 18:02

最新のトラックバック

「天龍寺の蓮たち」/京都..
from 京の昼寝〜♪
アジサイ、梅雨に鮮やか
from ローカルニュースの旅
醍醐寺の紅葉◆3
from ディア・ルカラシティ
晩秋の風物詩 長谷寺で紅..
from ローカルニュースの旅

以前の記事

2019年 08月
2019年 07月
2019年 06月
2019年 05月
2019年 04月
2019年 03月
2019年 02月
2019年 01月
2018年 12月
2018年 11月
more...

検索