陽春の淡路紀行vol.3-静の里公園

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源義経との悲恋で知られる静御前の晩年については様々な説があるようですが、その中の一つに出家して淡路島に渡って隠棲し、亡き義経の菩提を弔ったというものがあります。

鎌倉での一種の囚人生活から京に戻された静は、奥州で義経が討たれたとの報を聞くと落飾して再性尼と名も改め、一条中納言の領地であった淡路島の志筑(しづき)の荘に移り、建暦元年(1211)に47歳で亡くなったとしています。

一条中納言とは源頼朝の妹婿で京都守護の任にもあった権中納言一条能保。
あるいは監視役も兼ねて、静の身柄を預かる役目を負っていたのでしょうか。

詳しい経緯はともかく、静御前終焉の地として、ここ淡路島の津名町志筑には彼女の遺徳を偲んで霊廟が建てられ、毎年命日にあたる11月7日には供養祭も行われているようです。



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仲良く二つ並んだ宝篋印塔は右が義経、左が静御前のもの。
ここにお参りすると良縁、安産、技芸熟達にご利益があるとされ、参拝者の手向ける香華の煙が絶えることがないと言われています。


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宝篋印塔の右手にもいくつもの五輪塔が。



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静御前の墓碑。
刻まれた文字は判読不能なほどすっかり風化してしまっており、内容はそばに立ててある解説から知るより他ありません。


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そして、墓碑の傍らには一条能保の子孫にあたる一条実孝公爵御手植えの楠も(昭和6年植樹)。



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「静を偲ぶ庵」と実にストレートなネーミングの茶室「静偲庵」。


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相輪の宝塔。
その前では咲き始めの可愛い桜が優しい彩を添えていました。


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さて、話変わりまして、こちらの静の里公園にはもう一つ、ある意味、現在はこちらの方が目玉だろうというある物があります。



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一億円の金塊。
平成元年に「ふるさと創生」を掲げ、全国の自治体に1億円ずつ配られるという政策がありましたが、津名町ではその交付金で金塊を購入。当時のレートでは1億円分が62.696kgでしたが、その後の金の高騰でさらに買い増しして、現在では107.181kg、約53kgの金塊を2本保有するに至っています。

これぞまさしく「金が金を生む」というやつで… (^_^;)
しかも、一般公開でこれまでに見学に訪れた観光客が300万人以上と言いますから、その入場料収入もトータルすれば相当のもの。

ただ、展示している資料館の建設費や維持費もありますし、多くの人に触れられる(あのベッカム様も2002年ワールドカップの時にキャンプ中に訪れたとか)ことにより摩耗されて、当初に比べて重量が数十g減少したという話もあり、決してボロ儲けというわけではなさそうですが、少なくとも意味不明なハコモノなどに投資して単なる無駄遣いで終わってしまった例よりは、堅実で賢い使い方だったでしょうね。

なお、津名町は2005年に同じ津名郡の淡路町、北淡町、一宮町、東浦町と合併して「淡路市」になっていますが、その合併の際に金塊は新しい淡路市全体の財産になる前に売却して、津名町民のために使われるべきと町内会の運営費に充てることも検討されたようですが、町民の反対もあって流れたとか。

確かに1億円といえども、全町民で分けるとたかだか一人6000円ほどとなると、さすがに公開当初ほどの勢いはないとしても、それでもまだまだ人寄せの効果はありますから、観光資源としての価値の方が勝ると言えるでしょうね。



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おまけで、金塊にちなみ池には「泳ぐ金塊」?


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なるほど、こうして見ると金塊のように見えなくもない…?


ということで、特に下調べもしておらず、たまたまサービスエリアでもらった観光マップで「静」の名前だけ見て訪ねてみたのですが(汗)、億単位の金塊なんてそうそう間近で拝めることも、ましてや直に手で触れられる機会などまずあり得ませんし、何はともあれ良い経験をさせてもらいました (^-^)v


【このページの写真は平成21年3月21日に撮影したものです】



《メモ》
  静の里公園 【地図】
   兵庫県淡路市津名町志筑795-1
   TEL:0799-62-4731
   資料館入場料… 一般200円、小学生以下無料
   拝観時間… 10:00-16:00
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by kiratemari | 2009-03-29 23:11 | ├兵庫 | Trackback | Comments(0)
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