『篤姫』vol.14「父の願い」
先週の日曜日は夜桜見物に出掛けていたため、リアルタイムでの視聴ができず、また現在並行して録画視聴中の時代劇専門chの『おんな太閤記』が連日放送なものですから、日々せっせと消化して行かないとどんどんハードディスクに溜め込むことになる…ということで、どうしてもそちら優先して見るようになり、気がついたら週末になってしまっておりました (^_^;)
しかしまあ、昨年の大河でも予告編と本編で一つのセリフが与えるニュアンスが全く異なるということは多々ありましたが、今年はまた別の意味で予想を裏切ってくれる場合が多いように感じます。今回の例でいえば、斉彬殿の「人を無用に傷つける…」発言。
とても姫と名のつく人がする所業とは思えない「御簾引き落とし」のシーンもあっただけに、てっきり篤姫様への苦言だとばかり思っていたら…、何と!被害者とも言うべき英姫様に向けての捨て台詞だったとは…。正直な話、殿のイメージがかなりダウンしましたよ (-_-;)
いや、不幸な政略結婚の一例として、プライドの高い妻とのどこまでも相容れない冷え切った夫婦仲とか、想像で補える余白ももちろんあるのですが、しかし、あの支離滅裂な篤姫さんの思考や行動を見せられた後では、むしろ英姫さんの言っていることの方がよっぽど正論に聞こえますからね。それをあからさまな不機嫌顔で聞き流す斉彬殿の狭量さが妙に際立ってしまったような…。
要は見せ方の問題だと思うのですが、どうも斉彬というキャラの方向性がイマイチ定まっていないように感じるのは気のせいでしょうか? 篤姫に対する時と、その他の人間に対する時とでは、何やら二面性が見え隠れするというか…。
小松先生の琉球左遷(?)も穿った見方をすれば、篤姫を養女にするための外堀の一つとして重用しているように見せ掛けといて、いざ事が成れば用済みでポイっと使い捨て…みたいに受け取れる部分もなきにしもあらずで… (-_-;)
もっとも、斉彬については従来の聖人君主的な好人物ではなく、意外に情が薄く腹黒い面もあるワンマン君主という形で描こうとの意図があるのかもしれませんけどね。志半ばでの急死に、英雄・西郷が崇拝した人物ということで、史実面でも過大評価されている面もあるでしょうから、実は暗愚の気も強い殿様のせいで翻弄される篤姫や尚五郎達が哀れ…と思わせる含みも持たせて。
『翔ぶが如く』での癇の強い久光公のイメージも残っている斉彬殿だけに、裏表のある実は曲者的な斉彬像もそれはそれで斬新で面白いかも?
それはさておき、今回の話のメインは実父・忠剛の死。
前にも言いましたが、この最期の時に及んでまで、くろがねもちの木を引っ張り出してくるなら、どうして映像で見せておかなかったのかな…。実際に少女時代に於一が木登りしているのを皆で窘めるシーンをやっていれば、夢か現かわからなくなって思わず声をかける忠剛殿に、もっと気持ちを動かされたんじゃないかと思うのですけどね。何だか役者さん達だけその世界に入り込んでいて、こちらは置いてきぼりにされたような感じで…。
思い返してみれば、篤姫の成長に直接関わるような美味しい所は全部お幸さんに持って行かれ、いつもおちょくられているだけのような損な役回りになってしまったのも、少々お気の毒でした。尚五郎とのシーンなどである程度フォローがあったとはいえ、直接本人と関わった部分があまりにも軽すぎたと…。今となっては詮無いことですが、一つぐらいコント風味でない、本気で叱り諭すような場面が欲しかったところですね。
しかし、江戸編に入ってますます感情移入しにくくなって来ているヒロイン。
これって私の感覚がズレているからでしょうか?
彼女が何か行動を起こすたびに、今や突っ込みを入れるのを通り越して、もう呆れて物が言えないというか、気持ちがどんどん冷めて行ってしまうのですよ。幾島も打ち解けるようになるや、放任主義に方向転換してすっかり言いなりだし、愛ある諫言なんて単なる言い訳、ヒロインに小言を言うのは姑根性、揚げ足取りでしかないという図式になりつつあるような…。
西郷どんや井伊さん、それに、これから新たに参入してくる方々の動向はやはり気になるので、どうにか視聴を続けたい気持ちはあるのですけど、でも、物には限度というものもありますからね。せめて、そろそろ上様が本性を現して、話を引っ掻き回してくれるようになれば随分違うと思うのですが…。
それにしても、上様のあのアヒルの絵は玄人はだしの出来映えでしたね。
素晴らしい観察力。あれは呆れるというより感心しました。何げに本寿院様に似てなくもないようでしたし…(爆)。ただ、ア○の子を装っているという設定から行けば、小さな子供が書くようなもっと抽象的な感じの方がよかったのではないかと…。
しかし、あのアヒルへの強いこだわり…。
これは篤姫さんを気に入る伏線を兼ねたスタッフのお遊びの一つなのでしょうか?(もちろん某保険会社のCMにかけて)。
しかしまあ、昨年の大河でも予告編と本編で一つのセリフが与えるニュアンスが全く異なるということは多々ありましたが、今年はまた別の意味で予想を裏切ってくれる場合が多いように感じます。今回の例でいえば、斉彬殿の「人を無用に傷つける…」発言。
とても姫と名のつく人がする所業とは思えない「御簾引き落とし」のシーンもあっただけに、てっきり篤姫様への苦言だとばかり思っていたら…、何と!被害者とも言うべき英姫様に向けての捨て台詞だったとは…。正直な話、殿のイメージがかなりダウンしましたよ (-_-;)
いや、不幸な政略結婚の一例として、プライドの高い妻とのどこまでも相容れない冷え切った夫婦仲とか、想像で補える余白ももちろんあるのですが、しかし、あの支離滅裂な篤姫さんの思考や行動を見せられた後では、むしろ英姫さんの言っていることの方がよっぽど正論に聞こえますからね。それをあからさまな不機嫌顔で聞き流す斉彬殿の狭量さが妙に際立ってしまったような…。
要は見せ方の問題だと思うのですが、どうも斉彬というキャラの方向性がイマイチ定まっていないように感じるのは気のせいでしょうか? 篤姫に対する時と、その他の人間に対する時とでは、何やら二面性が見え隠れするというか…。
小松先生の琉球左遷(?)も穿った見方をすれば、篤姫を養女にするための外堀の一つとして重用しているように見せ掛けといて、いざ事が成れば用済みでポイっと使い捨て…みたいに受け取れる部分もなきにしもあらずで… (-_-;)
もっとも、斉彬については従来の聖人君主的な好人物ではなく、意外に情が薄く腹黒い面もあるワンマン君主という形で描こうとの意図があるのかもしれませんけどね。志半ばでの急死に、英雄・西郷が崇拝した人物ということで、史実面でも過大評価されている面もあるでしょうから、実は暗愚の気も強い殿様のせいで翻弄される篤姫や尚五郎達が哀れ…と思わせる含みも持たせて。
『翔ぶが如く』での癇の強い久光公のイメージも残っている斉彬殿だけに、裏表のある実は曲者的な斉彬像もそれはそれで斬新で面白いかも?
それはさておき、今回の話のメインは実父・忠剛の死。
前にも言いましたが、この最期の時に及んでまで、くろがねもちの木を引っ張り出してくるなら、どうして映像で見せておかなかったのかな…。実際に少女時代に於一が木登りしているのを皆で窘めるシーンをやっていれば、夢か現かわからなくなって思わず声をかける忠剛殿に、もっと気持ちを動かされたんじゃないかと思うのですけどね。何だか役者さん達だけその世界に入り込んでいて、こちらは置いてきぼりにされたような感じで…。
思い返してみれば、篤姫の成長に直接関わるような美味しい所は全部お幸さんに持って行かれ、いつもおちょくられているだけのような損な役回りになってしまったのも、少々お気の毒でした。尚五郎とのシーンなどである程度フォローがあったとはいえ、直接本人と関わった部分があまりにも軽すぎたと…。今となっては詮無いことですが、一つぐらいコント風味でない、本気で叱り諭すような場面が欲しかったところですね。
しかし、江戸編に入ってますます感情移入しにくくなって来ているヒロイン。
これって私の感覚がズレているからでしょうか?
彼女が何か行動を起こすたびに、今や突っ込みを入れるのを通り越して、もう呆れて物が言えないというか、気持ちがどんどん冷めて行ってしまうのですよ。幾島も打ち解けるようになるや、放任主義に方向転換してすっかり言いなりだし、愛ある諫言なんて単なる言い訳、ヒロインに小言を言うのは姑根性、揚げ足取りでしかないという図式になりつつあるような…。
西郷どんや井伊さん、それに、これから新たに参入してくる方々の動向はやはり気になるので、どうにか視聴を続けたい気持ちはあるのですけど、でも、物には限度というものもありますからね。せめて、そろそろ上様が本性を現して、話を引っ掻き回してくれるようになれば随分違うと思うのですが…。
それにしても、上様のあのアヒルの絵は玄人はだしの出来映えでしたね。
素晴らしい観察力。あれは呆れるというより感心しました。何げに本寿院様に似てなくもないようでしたし…(爆)。ただ、ア○の子を装っているという設定から行けば、小さな子供が書くようなもっと抽象的な感じの方がよかったのではないかと…。
しかし、あのアヒルへの強いこだわり…。
これは篤姫さんを気に入る伏線を兼ねたスタッフのお遊びの一つなのでしょうか?(もちろん某保険会社のCMにかけて)。
by kiratemari
| 2008-04-13 11:04
| テレビ
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