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『篤姫』vol.10「御台所への決心」vol.11「七夕の再会」

またまた一週飛ばしになりましたが、しかしまあ、驚くほどに歩みの鈍いドラマで…(-_-;)
三回前の第9話から一足飛びに次の12話に繋いでも大して違和感がなさそうな所は、別の意味で凄いかも…???



 
篤姫vs幾島とのバトルもたった一回で見飽きてしまうほど中身薄で期待ハズレ。
10話の斉彬との囲碁対局で幾島があっさり篤姫に見所を見出してしまったのが、事実上の終戦を意味しているようなものでしたからね。この辺はもうちょっと引っ張っても良かったようにも…。

あの段階では、幾島も篤姫の中に「これはもしや?」というようなものを感覚的に察知しながらもまだ疑心暗鬼なふうに留めておいて、今回分の中でそれが何か決定的な確信を持つに至るエピソードを組み込むような形の方が、もう少し緊張感を持続できたように思うのですよね。この二人の関係は今後の展開の中でも重要なキーの一つになるわけですから、一度はとことん遣り合って腹の底まで見せ合うぐらいまでして、やっと真の信頼関係を築くに至る…、そういう流れを予想していたのですが、何か表面的な所だけサッとなぞって早々に棚上げしたという感じですね。

まあ、二人の対決がこれで全て決着というふうでもありませんでしたから、今後も水面下で継続して行きそうな気配もなくはありませんが、もう一つの惰性で続いている尚五郎くんの恋患いの方は今度こそ決着と行って欲しいものです。まさか殿様公認でまたもや囲碁とは…。あの今和泉での最後の対局の余韻も一気に薄れてしまいましたよ。

これが最後と思えばこそ、意義深いものに感じられるのに、その舌の根も乾かないうちにまた同じシチュエーションを持って来られると、前の好印象もぐっと下がろうというもので…。鶴丸城入りの時の駕籠のお見送りといい、これで決別かと思わせるシーンが何度も出て来て、それでもいつまでも未練を捨て切れない尚五郎くん。次回は何と!江戸に向かう駕籠まで追いかけそうな感じで何ともはや…(~_~;)

そもそも今回の七夕の再会がドラマ上どうしても必須だというのなら、先夜の今和泉家の最後の団欒への乱入は不要だったでしょうし、今和泉の人々もむしろ斉彬への恐れ多さから尚五郎と於一を会わせないようにして、そのために思い切ることもできずに尚五郎は悶々と悩み続け、そこに斉彬が粋(?)な計らいをして決着を着けさせるとか…。

でも、だいたい斉彬の計らい自体が有り得ない話なので、粋な計らいはドラマ通り実父の忠剛殿に譲って、七夕にはドシャブリ模様を哀れに思った小松先生の手引きで何とか対面はできるものの、幾島らの目を気にしながらあくまでも他人行儀な言葉の遣り取りを二言三言交わす程度に留め(お互いだけに意味が通じるというふうに)、それを斉彬も見て見ぬふりをするぐらいが妥当だったように思います。

秘する思いもそんな簡単に誰も彼もに知られるようでは全然秘していることにはなりませんからね。そして、そんなに明け透けな思いにも全く気遣いない姫の超がつくほどの鈍感さ…。
これもまた別の意味で最強かもしれませんね (^_^;)
by kiratemari | 2008-03-18 20:38 | テレビ | Trackback | Comments(4)
Commented by 鹿苑 at 2008-03-18 21:30 x
 sanraku2さんから「アホの子」認定されてしまった主人公ですが、あの篤姫ならぬアホ姫ぶりは、もしや「似合いの夫婦」を意図した演出なのでしょうか。
 いつもバカな子が、たまにちょっとだけ良いことをすると、凄く評価が上がるじゃないですか。演出家はそれを狙ってるのではなかろうか、と疑ってます。何しろ、史実の篤姫は大したことをしてないので、「ちょっとだけの良い事」で評価を高めようとすると、デフォルトを(夫婦ともども)アホの子にしておくしか手が無いんじゃなかろうかと。
 「本作は幕末風ファンタジー」という認識だったのですが、どうも篤姫は時間跳躍もできるようで。SF――しかもハードSFではなくジュブナイルSFなのかもしれません。どうも主人公の言動が、幕末の人間にしては変だと思っていたのです。まさか未来人だったとは。
 アホの子の未来人。そう思うと、ちょっと萌えてきました(笑)。
Commented by 手鞠 at 2008-03-18 23:02 x
鹿苑さん、こんばんは~♪
そうですね。タイムスリップして来た現代っ子が幕末を引っ掻き回す物語と思えば、また納得できるかも…(^_^;)

確かに、実際の功績が声を大にして誇れるほどのものであれば、もっと普通にまともな描写になっていたかもしれませんね。本来ならヒロインには下駄を履かせるところを、成長の跡が見易いようにわざわざ穴を掘って一段も二段も低くして…。
あんまり深く掘りすぎて、家定共々、そのままずっと穴から出られないなんてことにならなければ宜しいのですけど… (~_~;)
Commented by ともp at 2008-03-22 17:36 x
お久しぶりです。手鞠様。
昨日ようやく録画してあった篤姫をみました。

まるで、今生の別れのようだった篤姫と尚五郎、確かに会うのが早すぎます。でもこれは視聴者に対して、篤姫は尚五郎に恋していないということを強調したかったのかも…と思いました。
NHKの篤姫様は、どうやら思ったことはすぐ口にする、フットワークが軽い、相手の秘めた心を読むなどという芸当はできない(囲碁をつかうとできることもある)お姫様のようです。

でもそのぐらいでないと、阿部様と陰険漫才をしている若様に対抗できないのかもしれません。
私、今まで阿部様は若様がアホを装っていることを知っていて、そうせざるをえない境遇に同情しているのかな…と思っていたのですが、若様が瓦版で情報収集していることを知った上であんな美辞麗句を並べ立てて口上をいうなんて、かなり陰険だな…と思いました。あれでは若様が金平糖で遊ぶのも無理ありません。
誰も信じることのできない王子様の心を融かすのは、ちょっとドジな明るい女の子…というのは少女漫画の王道ですが、篤姫もその路線のようです。

それでは、また。手鞠様の鋭い突っ込み、楽しみにしております。



Commented by 手鞠 at 2008-03-23 11:27 x
ともp様、お久しぶりです!
少女漫画の王道、そうなんですよね。
脚本家さんの年齢を反映してか、特に20~30年前の大河的(大河ドラマという意味でなく)な作品の数々とシンクロするような展開が随所に見られて(コミカルシーンの多用とかも)、その年代にぴったり当てはまる人間からすると、本来はもっとはまっていても不思議ではないはずなのですが…、これも二次元の世界と三次元の世界の違いでしょうか… (-_-;)

阿部殿の腹の内はまだよくわかりませんね。
見た目どおりのア○殿と信じてすっかり諦めの境地でいるのか、それとも、かつての斉彬の指摘から「もしや?」と疑いを持ちつつ、正体を探り出そうとあれこれ鎌を掛けて反応を伺っているのか…。いずれにせよ、ドジ姫様に全く感情移入できない今、この若殿様と西郷どん達の動向だけが、視聴意欲を繋ぎ止める最後の砦となりつつありますので、せめてそこだけは納得の行くものになって欲しいものと…。

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