京の紅葉を訪ねて vol.3 常照寺
「源光庵」からまたまた3分以内という至近距離にある「常照寺」。
本阿弥光悦の土地寄進と光悦の子・光瑳の発願によって元和2年(1616)に創建され、最盛期には大小30余に及ぶ堂が境内に立ち並んでいたと言います。
こちらの参道も光悦寺ほどの派手さはありませんが、美しい紅葉に彩られていました。
江戸時代初期の名妓・二代目吉野太夫の寄進により建てられた山門「吉野門」。
ここ「常照寺」は俗に吉野太夫ゆかりの寺として知られていますが、これは彼女を身請けし妻とした豪商・灰屋紹益が本阿弥光悦の縁故者(甥とか甥の子とか?)だったことが関係しているでしょうね。
門をくぐってすぐ右手にある「帯塚」。
女性の心の象徴「帯」に感謝し祈りを捧げるため昭和44年に建立。
奥の帯状の塚石は四国吉野川の自然石を用いているそうですが、これってもしや「吉野」太夫にかけてのチョイスでしょうか? (^_^;)
茶席遺芳庵。
この大きな丸窓は吉野太夫が好んだことから「吉野窓」とも。
下方が少し欠けて完全な円でないのは、「源光庵」の「悟りの窓」とは対照的に、まだ悟りきっていないことを表しているのだとか。
開祖日乾上人を祀る開山堂。
この裏側に吉野太夫のお墓があります。
名妓を偲んで、歌舞伎俳優や芸能関係者もしばしば訪れるとか。
なお、ご主人の紹益のお墓は上京の立本寺にあるそうで、二人が別々の場所に葬られていることを哀れんで建てられたというのがこちらの「比翼塚」。
二人のロマンスは歌舞伎の題材にもなっていることから、昭和46年(1971)に第13代片岡仁左衛門(先代です)らにより建立されたそうです。
ということで、この日は参道ほど境内はまだあまり紅葉は進んでいませんでしたが、最盛期にはきっと素晴らしい風景を拝めることと思います。
光悦寺、源光庵と来てこれを見逃す手はありませんよ (^^)v
【このページの写真&動画は平成19年11月17日に撮影したものです】
《メモ》
常照寺 〈地図〉
京都市北区鷹峰北鷹峰町1
時間 8:30~17:00
拝観料 300円
by kiratemari
| 2007-11-21 19:34
| ├京都
|
Trackback
|
Comments(0)
「きらめきの刹那」 別館 花や史跡の探訪記録や源平&時代物ドラマ話など何でもござれの雑記帳
by kiratemari
ブログパーツ
最新の記事
舞洲 新夕陽ケ丘 |
at 2022-03-24 21:01 |
初富士めぐり2022 (2) |
at 2022-02-23 19:27 |
初富士めぐり2022 (1) |
at 2022-02-21 21:00 |
迎春花 |
at 2022-01-01 08:00 |
謹賀新年 |
at 2022-01-01 00:00 |
摩耶山天上寺 |
at 2021-12-28 21:14 |
Merry Christmas! |
at 2021-12-24 22:09 |
リンク
カテゴリ
お知らせ歴史語り
「きらめきの刹那」関連
書籍
テレビ
エンターテイメント
グルメ
関西探訪
├京都
├大阪
├兵庫
├奈良
├滋賀
└和歌山
旅の記録
├東北
├関東
├中部
├北陸
├四国
├中国
└九州
お出かけ
つれづれ
タグ
花めぐり(706)紅葉(282)
歴史探訪(159)
平家物語(130)
桜(122)
庭園(111)
ドガログ(92)
義経(86)
動画(63)
風林火山(47)
雪景色(41)
功名が辻(41)
平清盛(40)
篤姫(34)
重衡(23)
大自然を行く(21)
人形劇・平家物語(20)
絶景(18)
天地人(11)
花火(8)
最新のコメント
壺井勘也 |
by 辻原俊博 at 21:03 |
知恩院 |
by 知恩院 at 21:02 |
藤原宮跡 |
by 栄藤仁美 at 20:05 |
北脇健慈 |
by 藤原宮跡 at 20:05 |
ちゃんちゃんさん、こんに.. |
by 手鞠 at 15:35 |
階段の紫陽花が見事です.. |
by ちゃんちゃん at 08:10 |
ちゃんちゃんさん、こんば.. |
by 手鞠 at 20:30 |
今年は行かれてたのですね.. |
by ちゃんちゃん at 16:12 |
最新のトラックバック
以前の記事
2022年 03月2022年 02月
2022年 01月
2021年 12月
2021年 11月
2021年 10月
2021年 09月
2021年 08月
2021年 07月
2021年 06月
more...