『想夫恋』 ― 宝塚・月組バウホール公演

さて、すっかり遅くなってしまいましたが、小督特集の掉尾を飾るのは、そもそもの発端となった『想夫恋 ―言の葉もなき、君の心―』の観劇レポ。
これがまた…、いろいろとありましてね… (^^;)



 
宝塚で日本の時代物の演目は数あれど、源平時代を題材にした作品というのは、そうそうあるものではありません。

私の○○年のファン歴にあって、記憶に残っているものとしては、源義経を主人公に北行&ジンギスカン説を取り入れた『我が恋は雲の涯てまで』('92:'73初演版は未見)、同じく義経と弁慶の青春を描いた『花のもとにて春』('90)、そして平資盛を軸に源平争乱前夜を描いた『西海に花散れど』('85)ぐらいでしょうか。しかし、これらはいずれも10年以上前に上演されたものですから、今回の『想夫恋』は私が平家ファンになって初めて出会う源平物ということになります。

とここで、観劇レポへ移る前に、一言お断りしておかなければならないのは、公演中のネタばらしはどうかとも思い、後回しにしたのはよいのですが、既に観劇日より2週間が経ち、よる年波には勝てず、記憶の方が少々曖昧に…(汗)。

いくつかブログめぐりなどもして、記憶回復に努めた上でこれを書いていますが、何せ今回は1回こっきりの観劇だったもので、リアルタイムの段階で把握しきれていなかった部分もあり、多少の認識・解釈の違いなどもあるかもしれませんが、そこの所はどうかご容赦のほどを… m(__)m

ということで、前置きはこれぐらいにして本題に入りましょう。
あらすじについては、公式発表のものを 以前 にご紹介しましたが、あれは全2幕の内の1幕までのもので、細かな点で少々異なるところもありました。

まず、主人公は男役優位の宝塚のこと、小督でないのは当然のことですが(汗)、といって、隆房でもなく高倉天皇でもなく、源仲国をモデルにしたらしい架空人物の「藤原知家」。

あらすじでは、隆房の従兄弟とされていますが、実は、元は市中を徘徊する孤児だったのを隆季に拾われ、養子となったという曰くを持ち、表向きは隆季の甥、隆房とも従兄弟ということにされている設定。児玉女史(作・演出担当)の描く主役は、軒並み孤児とか天涯孤独とか負の要素を持つ人物ばかりですが(『龍星』『天の鼓』etc... )、この『想夫恋』もご多分にもれず…。

養父である隆季は実子・養子の分け隔てなく接し、隆房も知家を兄のように慕い二人は仲睦まじく育ったものの、知家は養子にありがちな遠慮から、年下で根っからのお坊ちゃま気質の隆房を何かと立て、いつも勝ちを譲って来たという、いわゆる「おしん」タイプの控え目で耐え忍ぶ役どころ。といっても、対する隆房も高慢さより、むしろ気の優しい純真さの勝つ好少年(?)仕様になっているので、それほど知家の哀れさが引き立つわけでもなく、どこか中途半端のような気もしましたが…。

プロローグは満開の桜の下、竜笛を奏でる知家のシルエットから。
彼の笛の調べに誘われて桜の精たちが舞い踊り、そこに迷い出て来る小督。
これぞ一目ぼれの瞬間!という漫画のようなベタな場面も、ヅカの舞台に載るとこれが…、中々美しいのですよね。今回もまた、やたらと気合の入ったセットやライティングが凝りに凝っていて、そうした相乗効果によるところも大きかったようですが…。

場所は桜町中納言藤原成範邸。
この日は隆房と小督のお見合いがセッティングされていて、父の隆季や母親代わりの叔母(実母の妹)と共について来た知家が、一人庭にたたずんで笛を吹いていて、図らずも小督と遭遇してしまったというところから物語は始まります。

そして、この後は「うちの息子は…」「うちの娘は…」談義を押っ始める隆季パパと成範パパ。しかし、それを標準語口調でやってくれるので妙に事務的で、お公家さんらしい雅さもへったくれもなし。いっそ、まったりとした京言葉でやって欲しかったような…。実際にやると、それはそれでお間抜けに見えそうではあるけれども、あの場の空気的には、その方がずっとそぐっていたような気が…。

それはさておき、お見合いの席へと移り、隆房が得意(?)の舞を一指し舞って見せるのですが、「あっと驚く仕掛けを!?」と、知家にも同じ衣装をつけさせ、顔を巧みに桜の枝で隠しつつ、衝立越しに幾度も入れ替わりながら、二人で華麗な舞を披露(最後のポーズ以外は前面で舞うのは常に一人だけ)。途中で一方が先ほどの笛の男と気づいた小督は「あの方が隆房であれば…」と真剣に願いますが、無情にも結果は…(涙)。

知家もまた、強く心惹かれた女性が、他ならぬ隆房の妻となる小督だったと知り、深く動揺するものの、恩のある隆季や隆房のためにも、ここはぐっとこらえ、その想いは胸の内に固く封印しようと誓う、それは健気な好青年なのでした。

とまあ、始まりはガチな昼メロ路線ですが、それでもこの辺までは架空の時代ファンタジーと割り切って、『平家物語』とはまるで別物としてみることもできたのですよね。何ていうか、舞台の見せ方でうまくごまかされていたというか…。

ところが、この後の二人の婚礼の宴の辺りから、政治向きの色彩が濃くなり、それと共に異様な電波(?)も炸裂し出して、遠く異次元へとふっ飛ばされることに… (^_^;)

だいたい隆房と小督が、正式な婚礼を挙げるという時点で「はあ?」なのですが、この時点まで隆房は独身だったというオリジナル設定。それが、よりよって婚儀の場に乱入して来た平時忠の子・時実から、突如として清盛の娘・平祐子(すけこ)との縁組を通告され、小督との結婚は無期延期に…と急転直下。

なお、当時の婚礼は「所顕し」(ところあらわし)といって、いわゆる男女の関係成立後にお披露目となる段取りが通常ですが、この舞台ではあくまでも現代風に、婚前交渉なしの清き間柄のままということのようです(まあヅカですからね)。

さて、この降って沸いたような結婚話は、後白河法皇の寵臣である成範と隆季・隆房父子が結びつくことを恐れた平家の妨害工作でしたが、清盛はさらに「成範と隆房が高倉天皇への謀反を企てている」という嘘をでっち上げ、その背後にいる法皇その人の追い落としまで図ろうと画策。

が、法皇側もその陰謀はいち早く察知していて、配下の密偵からその事実を内々に知らされた成範は、自らの保身のため、全ての罪を隆房一人に着せて、この窮状を切り抜けるという策謀にもやむなく同意します。

元々のターゲットは成範だったはずが、とんだとばっちりで謀反人へと仕立て上げられ、どんどん追い詰められて行く隆房くん。根が小心者で、頭の回転の方も決して良いとはいえないア○ボンなだけに、あまりの事の重大さに頭の中もフリーズしてしまい、何の対抗策も立てられないまま酒に逃避する体たらく。

また、それに追い打ちをかけるように、事情を何も知らない叔母上は、不甲斐ないばかりの甥への愛の鞭(?)とばかりに、亡き姉(隆房母)の形見の懐剣を隆房に突きつけ自害しろと迫る始末。ここは一応深刻な場面なのですが、お公家さんに自害などという、目が点になりそうなシチュエーションには、呆れるのを通り越して、思わず噴出しそうになりました(汗)。

一方、結婚話が流れて宙ぶらりん状態の小督は、父や隆房を巻き込む謀略の存在など露知らず、ある夜、隆房に呼び出されるまま彼の館を来訪しますが、そこで奇しくも恋しい知家と鉢合わせに。二人の互いの恋心に気づいていた隆房が、自らの身の危うさを悟って計らったことでしたが、思いがけない再会に驚きながらも、「この期を逃さじ!」と想いの丈をぶつける小督。

「楽の音は偽れない」
この舞台、何度か知家の笛と小督の琴の生演奏シーンが挿入されているのですが(二人とも頑張ってはいましたが出来ばえは…)、いかに心を偽り押し隠したつもりでも、楽の音に表れてしまう真実。

知家の奏でる笛の音を通して伝わる想い、それをどうして言葉にして伝えてはくれないのか…。小督の熱い訴えに、知家の頑なな心も揺らぎかけるものの、そこへ、平家方の隆房追捕の兵が押し寄せて来て、知家は小督に本心を打ち明けられないまま、隆房の身を案じて火の手の上がった館へと向かいます。

炎の中でふいに刺客に襲われる知家と隆房。
口封じのために、追捕の手に渡る前に隆房を葬り去るよう命を受けた法皇の密偵達で、館に火を放ったのも彼らの仕業でした。知家は隆房を守ろうと剣を片手に奮戦するも、隆房はあえなく凶刃に倒れ、虫の息で母の形見の懐剣を差し出し介錯を頼む隆房に、知家は逡巡した挙句、断腸の思いでそれを実行します。

しかし、その場に一旦は隆季らと共に逃れたはずの小督が現れ、事情を知らないまま、知家が隆房の息の根を止める現場を目撃して、衝撃のあまり放心。と、そこにまた、どこからともなく現れた別口の謎の男達。彼らによって小督が連れ去られるところで第1幕は幕となります。

こうして書いてみると、改めて凄い展開だったなあと唖然呆然(汗)。
隆房の謀反話については、彼の叔父の成親と置き換えてみると「鹿谷の変」の変形版のようなものでもあり、謀反そのものが平家側の捏造だったという発想自体は面白いものの、しかし、だからといって、こんなところで隆房を殺してもらっちゃあ困ります(怒)。この舞台に登場する誰よりも長生きしている人物ですよ。そもそも肝心の法皇様を全く出さない時点で、せっかくの設定もひどく現実味のないものになってしまっていましたしね。

それにしても、史実を離れて見るにしても、知家の真の相手役は、実は隆房なのでは?と思える『想夫恋』とは程遠い内容(それこそヤ○イ妄想も広がるような…)。主人公の小督に対する想いが秘めたるもので、強くアピールできないという弱みもあるでしょうが、知家の中では 小督<隆房 と思えるほど、1幕をトータルで見ると男二人の関係の方が断然印象が強くて、むしろ小督とのシーンの方は何だか取ってつけたような違和感がつきまといました。


さて、第2幕はガラリと変わって、内裏・高倉天皇の後宮がメイン舞台に。
正妃である中宮の徳子に皇子ができず、当の高倉天皇は徳子そっちのけで側室の「葵の前」に夢中(セリフの中で語られるだけで、本人は全く舞台に登場しないのですが)。

そんな事態を憂慮して、清盛は平家の息のかかった者を新たな側室にと、美女を取り揃えて品定めさせていたところ、そこになぜか連れ去られたはずの小督が引き出され、一目で彼女を気に入った天皇の即決で側室ということに(天皇の場合、側室という言葉はどうもピンときませんが…)。

よりによって成範の娘が…と思惑違いの展開に歯軋りする清盛ですが、小督を拉致させた上、天皇に引き会わせたのは他ならぬ娘の徳子。その心の奥底には、自分を省みない不実な夫と、娘を政争の具としか見ていない父に対する復讐にも似た怨念を潜ませていたのでした。
この辺りの話の運びは、『平家物語』にいう「徳子が小督を進んで天皇のそばに置かせた」というくだりを拡大解釈すれば、まあ、アリとも言える線でしょうか(さすがに拉致はやり過ぎですが…)。

ところでこの高倉天皇。
表の顔は、かなりおツムも弱そうな「バ○殿」風味全開なのですが、その本性は、わざとウツケを装っているだけの賢き人で、今は亡き兄帝が清盛の権勢の前に、狂人として闇に葬られたことを間近に見て来たことから、清盛や平家の目を恐れて、ひたすら愚鈍な暗主を演じ続けているという昼行灯「大石内蔵助」仕様。

ここで言う兄帝とは、二代前の二条天皇のことを指すのではないかと思いますが(先代は甥ですから)、二条天皇崩御の際に高倉天皇は数え年5歳でしたから、リアル史実の中ではちょっと成り立ちにくい設定。それ以前に異腹の二人ですから、兄弟といっても、かなり微妙な関係だったりもするのですが…。

それはさておき、一方的に天皇の側室に決められた小督は、周囲の強引なまでの遣り口に激しく憤りながらも、父の成範も了承済みのことと知らされ、抗う術もなく、その運命を受け入れざるを得なくなりますが、彼女の前ではウツケ者の仮面をはずして素顔を見せる天皇に、自然と小督も心を開くようになり、二人の間には恋とは呼べないまでも、強い信頼関係が育まれるようになります。

が、その一方で、小督の出現により天皇の寵を失った葵の前が自ら命を絶つという悲劇も…(これもセリフのみ)。
もうこの辺りは完全に「大奥」の世界ですね。

子を成せぬ正室(徳子)が、自分から夫の愛を奪った女に、自らと同じ苦しみを味わわせるための手駒として小督を用い、その女の死によって目的を達すると、次は役目を果たした小督を新たな標的に替え、別の美女を夫にあてがい、再び同じ道をたどらせよう…なんてことも考える嫉妬と怨念の堂々巡り。

しかし、その傲慢さの中にも、徳子の悲哀を感じ取った小督は、自ら身を引き、内裏を後にすることになるのですが…。

第2幕の主役は中宮・平徳子と言っても過言ではないでしょう。
悪女ではあるけれど、強烈に女を感じさせる斬新な徳子には正直ビックリでしたが、歴史小説などによく見られる、おっとり屋で自主性のない凡庸な女性という位置づけよりは、かなり魅力的に思われました。実際、「大原御幸」での彼女を思えば、案外こういう気性も少しは持ち合わせていたのではないかと…。

ところで、この間、肝心の主役・知家はいったい何をしていたのか?と言いますと、隆房事件のその後はうやむやにされ、親族の隆季や知家に累は及ばなかったのか?という疑問にも何の答えもなく、当たり前のように、笛の才を認められて天皇の側仕えをしておりました(汗)。まあ、彼なりに愛する小督のため、影ながら彼女を護るという強い意志を内に秘めていたようですが…。

とはいえ、その彼にも、一つ困った問題が…。

先に、隆房を襲った法皇の密偵達、その中の一人・狭霧(さぎり)を知家は後一歩という所まで追い詰めておきながら、つい情けをかけ逃がしてやっていたのですが、これが逆に「プライドを傷つけられた!」と逆恨みされ、以後、付け狙われる羽目になり(『武蔵』の祇園藤次か女忍者か?)、ついには内裏にまで現れた狭霧との乱闘で、あわやという所を、何でもお見通し(?)の天皇のさりげない機転によって、命拾いするという一幕も。

しかし、そんな賢明なはずの天皇もふと理性を失い、清盛に槍を突きつける…なんて場面もありながら(急に咳き込んで未遂に終わり、病で余命短しの伏線にも)、やがて、天皇のたっての頼みで、知家が失踪した小督を連れ戻す役目を背負い、彼の説得によって小督が内裏に戻るのは『平家物語』と同様の流れ。覚悟を決めて天皇の許に戻った小督が、徳子の犠牲になるのは自分を最後にして欲しい…と語るところは、少しグッときました。

そして、ここから話は一気に飛んで、治承5年の桜の咲き匂うある春の日へ。
隆房の墓前に手を合わせる隆季と叔母の会話の中で、小督の姫宮出産と出家、徳子の男子出産と新天皇の即位、そして高倉天皇の死に、清盛も病に倒れたこともサラッと語られ(お徳婆のナレも真っ青!)、これで時期はどうやら2月下旬のことらしいとわかります(清盛死去は閏2月4日のことですから少なくともそれ以前)。

が、この年の2月下旬は3月半ばに当たり、いくら早咲きの年でも蕾が関の山。1幕最初の場面とリンクさせるために「桜」を持って来たのでしょうが、だったら、わざわざ清盛が病に倒れた…なんて中途半端な時期を選ばず、死の直後にしておけば良かった話なのですけどね。

やがて、そこにお約束(笑)の知家も訪れ、一しきり世間話をした後、隆季らは去って知家一人になったところに、尼姿に身をやつした小督が登場(この辺りのご都合主義はしょうがないか)。二人の最後の邂逅の場となります。

ここは『蝉しぐれ』のラストを彷彿とさせるようなシーンでしたが、サブタイトルの通り、知家は最後まで、胸に秘めた想いを言葉にして伝えることはありません。

高倉天皇の死により側仕えの役目から離れたのを潮に、諸国遍歴の流浪の旅へ出ることを決め、これが今生の別れと、自らの分身でもある愛用の笛を小督に託す知家。

と、普通の王朝物であれば、ここでしっとりと幕となるのでしょうが(個人的にはそうして欲しかった…)、最後に余計などんでん返しが待っておりました。

小督も去り、一人切なげにその胸の想いを歌い上げる知家の背後に迫る人影。そういえばいたっけ?の狭霧が「このままじゃ幕は下ろさせない!」とばかりに、不意打ちを食らわせ、哀れ知家はその刃にかかり、呆気なく絶命。

確かにそれらしい伏線は張っていたとはいえ、こんな最期まで救いのない結末は悲しすぎますし、あの狭霧が最後に場を掻っ攫うというのはどう見ても反則でしょう。演者で役の重要度を判断するのもおかしい話ですが、あれは、無名のエキストラが2時間ドラマの犯人役だったというのと同じくらいの衝撃度でした(それぐらいありえない!)。

どうしてもこういう結末に持って行きたかったのなら、狭霧役の比重を二・三番手格に引き上げ、隆房事件で顔を合わせる前に、知家と何らかの接点というか因縁を持たせるなどの工夫が欲しかったですし、それ以前にこの作品、いっそ『平家物語』から思いっきり離れて、完全なオリジナル物として構成すればよかったのに…と思う次第です。それこそ『源氏物語』のように、架空の天皇の御世(別に○○天皇の呼称もなく単に「今上」「帝」で結構)という設定で…。

そもそも話の展開的には『平家物語』である必然性は全くなく、室町期かさらに江戸期まで時代を下らせても、十分に成り立つような内容(管弦の遊びが平安時代限定というわけでもありませんし)。むしろその方が、自害や介錯といった平安貴族には「えーっ?」な話も、まだ馴染み易かったように思われます。

こんなことを言いたくなるのも、部分部分を見れば印象的な場面も多く、それぞれのキャラの造形も決して悪くはなかったからなのですよ。私もこの時代に特別な思い入れがなく純粋に作品を楽しめる状況であったなら、「大いに感動していたかも…」と思ったりもして、それだけに「もったないなあ…」とも感じるのですよね。

この作品の一番の問題点は、史実や『平家物語』の「小督」の固定観念からかけ離れた設定を随所に取り入れながら、そのくせ、完全には固定観念から脱却しきれなかった所。無理にまた元の流れに戻そうとするから、あちこちに破綻が出てくるわけで…。

鬼キャラ・徳子の怖さも、天皇との間に子を成せない哀れな身の上と思えばこそ胸を打つのが、後で男子を産んでちゃっかり国母になったとなると、「実はよろしくやってたんじゃない」とちょっと興ざめに…。

ほんの些細な改定でも、実際と異なるものに変えるというのは、その影響も何らかの形で全体にまで及ぶということ。
元となる史実、あるいは伝承の類が存在する場合、その登場人物の生き死にや、彼らに期待されるストーリーの基本線だけは、絶対にはずさないのが最低限の礼儀でしょう。

それが守られないのであれば、モチーフだけを借りて、人名や時代設定も変えた完全な別物として創作するのが、観客への配慮であり(原典もこの通りと信じる人が絶対いますから)、作者本人にとっても、それが身のためだと思います。
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by kiratemari | 2006-02-19 22:44 | エンターテイメント | Trackback(1) | Comments(0)
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